中高一貫教育校 宮崎学園中学校・高等学校

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令和7年度 第2学期終業式 あいさつ

2025.12.24

校長室便り

 令和7年度第2学期の終業の日となりました。今日は、この2学期中に印象に残った話の中から、2つを紹介したいと思います。
 一つ目は、「継続の力」という内容です。
 宮崎県で表彰される賞の中に県民栄誉賞というのがあります。今年、2025年に受賞された方で、歌人であり、若山牧水の研究の第一人者であり、宮崎県立図書館の名誉館長でもある伊藤一彦先生のご講演の中でのお話です。伊藤先生は俳優の堺雅人さんの恩師としても有名ですね。話の中に、次のような一節がありました。

「短歌というのは、5,7,5,7,7の文字を用いて、日本語を話せることができれば、誰でも創ることができます。
 ところが、この誰でもできることをコツコツと継続していくと、その短歌の中に、その人のなりの味わいが生まれてきます。
 やがて、作品はその人なり味わいから、その人の個性となっていきます。
 そして、その人は、その作品の個性ともに一流と言われるようになっていきます。」

という話を聞いたことがあります。
 よく「継続は力なり」とは言いますが、誰でもできることをコツコツと続けていく。やがて、自分の持つ個性を浮き立たせ、一流への可能性を引き出してくれるということでしょうか。皆さんはどう考えますか?
 誰でもできることは、たくさんありそうですが、それを継続することは、簡単なことではありません。生徒の皆さんの中で、今、継続して頑張っていることがあれば、ぜひ続けて欲しいし、特に何もなければ、これからでもいいので、できることをコツコツと続けて欲しいといます。
 次に「やってもいい、やらなくてもいいだったら、やってみる」
 この言葉は、先日の命の教育講演会で、講師の銅治勇人さんが、生徒の皆さんに語りかけた言葉です。講演会を聞けなかった生徒もいますので、反復になりますが、話をしてみたいと思います。
やってもいいし、やらなくてもいいだったら、やる方を選択しなさいという呼びかけだと思います。まずは行動してみる。それが大切だということだということでしょう。
 うまく行くか行かないかとかを考える前に、具体的に行動して、その経験の中から答えを導き出していく。生徒の皆さんを応援する言葉として送ったのだと理解しているところです。
 生徒の皆さん。今後、やってもいいしやらなくてもいい状況があるときには、まずはやってみるという選択をする。そして、経験の中から自分なりの答えを得て欲しいと考えています。
 さて、3年生は、受験を終えて進路先が決まった人、受験の真っただ中の人、来年、3月まで粘って受験する人、多様な進路選択の中、それぞれの高校生活の終わりに近づいていきます。
 進路が既に決定した人は、まだ進路が決まっていない友に対して、いい隣人として学校生活を送ることができていますか? 高校生活の最後の学年として、卒業のその時まで、自分を高めていく努力をしていますか? 自分の成長にブレーキをかけている人はいませんか?
3年生も含めて、中学校、高等学校の生徒の皆さん。
 「お互いがいい隣人となりましょう。」
 「励まし合い学び合い喜び合う友となりましょう。」
 「ミヤガクの生徒としての誇りをもち、『礼節・勤労』を胸に行動しましょう。」
 「頑張っている友を応援しましょう。」
 「自分の高めるための努力を惜しまない人でありましょう。」
 明日から冬休みですが、自分の中で継続していることは、より充実させましょう。迷っていることがあれば、勇気をもって具体的な行動を起こしてみましょう。第3学期の始業日に、ここにいる生徒、教職員のすべてが元気で会えることを願っています。メリークリスマス! 以上で、第2学期の終業式の挨拶とします。